チームコーチングLBJ

チームコーチングで組織力を強化するLBJ

*

『一を聞いて十を知る』 コミュニケーションの幻想 ~チームへのコーチングの挑戦~

   

『一を聞いて十を知る』

意味を調べてみると

『一を聞いて十を知るとは、
物事の一端を聞いただけで全体を理解するという意味で、
非常に賢く理解力があることのたとえ。 』
(故事ことわざ辞典より引用)

子どもの頃から聴いてきた格言であり
美徳とされている

もちろんあり得る話ではあると思う
またこれが出来れば人間関係はラクだとも思う

しかし
コミュニケーションにおいては
かなり危険な考え方だ

そもそも人は
ひとつの出来事を
その人のフィルターを通して記憶する

フィルターは
価値観
経験
知識
環境
など

個々の状況によってその人なりに育ててきたものだ

つまり一つの物事を見たら
百人が百通りのモノの見方をして記憶をしているということ
これは親子であっても
どんなに仲のいい恋人同士であっても
“違う”
ということだ

たとえば動物園でライオンを見たとき

「かわいいね」
という人もいれば
「怖いね」
という人もいるし

「大きいね」
という人もいれば
「意外と小さいね」
という人もいる

「茶色だね」
という人もいれば
「金色だね」
という人もいる

この茶色についても
さまざまな描写ができるわけだ

つまり一つの物事は
ほぼ100%
すべての人が違う捉え方をしている

さて
人はこの記憶を
コミュニケーションしていくわけだ

伝える人は
その人のフィルターで受け取ったものを
その人の表現能力で出していく

受け取る人は
その人が培ってきたさまざまなフィルターを通して
受け取りたいように受け取る

一方向のコミュニケーションは
このように成り立っている

つまり最も単純に考えると
①伝え手のフィルター
②伝え手の表現能力
③受け手のフィルター

このタイミングで必ず
情報が”削除”され”歪曲”され”一般化”される

つまり
もともとあった事実が
このたった一つのコミュニケーションで
どれだけ正確に伝わるか

賞味
雀の涙ほどの情報が
受け手に伝わるわけだ

そしてここでの落とし穴は
「ハイわかりました!」

わかった気になって
物事が進んでいく

伝え手も時間がないもんで
どのくらい理解したのかはあまり気に留めず
相手の返事を鵜呑みにして
物事が進んでいく

『一を聞いて十を知る』
というのは
幻想だ

伝え手は十あることを十伝える努力が必要だし
聴き手は相手の頭の中に描かれていることを
よりリアルに理解していく努力が必要である

重要なことであればあるほど
この絵を共有していく必要がある

双方向であればこれで済むが
組織であればより一層複雑になる

「どうせ伝わらない」

という言い訳は世の中に蔓延している

そう!
「どうせ伝わらないのだ」
残念ながら100あることをすべて伝えるのは無理だ

しかし人と共にビジョンを実現していくのであれば
そこを割り切って
出来る限りのことをわかちあい
共有していくほかに道はない

人間関係は面倒だ
でも面倒な道を切り拓いていく人のみが
より大きなビジョンを手にすることも
明白な事実である

 - チームコーチング

  関連記事

子どもを育成するコーチングの考え方を受講して(その2) 〜PHPビジネスコーチ養成講座 マスタリーコース〜

<前の記事より> コーチングの前提(続き) 肉体的には親から生まれてきていても精 …

メンターの辞書に「コーチング」という文字はない①

「今までの指導方法が間違っているとは思わない」 先週実施した、コーチング研修にお …

仕事の勉強会 『目標達成するチームづくり』 @松本内藤城

第6回仕事の勉強会 本日は、毎月一度の仕事の勉強会。 23人で、 『目標達成をす …

コーチング勉強会といえばホップの会

本日は久しぶりにホップの会。 もう100回以上続くコーチング勉強会だ。 主催はイ …

積極的な傾聴 〜コミュニケーションスキル〜

リスニングでコミュニケーションスキルアップ 今日はリスニングに関するセミナーの実 …

事実≒解釈→事実≠解釈

photo credit: In The Shadow Of Your Wing …

コーチング応用Ⅱ再受講@株式会社アクト松本

コーチング応用Ⅱ受講 アクト松本 2日間コーチングの武者修行へ行ってまいりました …

no image
女子レスリングチーム ワールドカップ優勝に見る目標への動機付け

最近はスポーツ観戦で涙を流すことが多くなった まあスポーツ観戦に限らず朝ドラのご …

チームコーチング事前インタビュー

7月から新たな企業のチームコーチングがスタートする。 人材派遣の会社だ。 対象は …

SMAPの解散劇に観るチームづくりの難しさ②

SMAPの解散劇に観るチームづくりの難しさ① からの続きです。 役割は落とし穴 …