SMAPの解散劇に観るチームづくりの難しさ①
SMAP解散!?
一度だけSMAPのコンサートを観たことがある。
観客ではなく、警備員としてだが、
時々見える彼らのパフォーマンスは、そんなに多い時間ではなかったが、
それだけでもかなり魅了された。
そんなSMAPが解散するらしい。
うちわを持ってコンサートに行くほどコアなファンではないけれど、
SMAPの番組や彼らが出演する番組を観ていると楽しかったので、
何より、5人のパフォーマンスは素晴らしいものがあると思っていたので、
残念でならない。
報道される内容を鵜呑みにすることはできないが、
どうやらチームとして機能することが難しくなっているようだ。
人は集まっただけではチームにならない。
集団からチームに変容し、チームとして機能するためには、
いくつかの条件を備えなければならない。
チームの条件
チームとして機能するためには、
いくつかの必須条件(なければいけない)と、
いくつかの希望条件(あったらうれしい)がある。
必須条件
この条件がないと、チームとして機能することは不可能。
- 目的を共有している
- ビジョン・目標を共有している
- 役割が明確であり所有している
- さまざまな個性があること
希望条件
これはなくても機能はするが、あったほうがいいもの
- 強みを弱みを理解し受容している
- 適切な人数である
- 戦略を共有・理解している
集団における目的の不一致
今のSMAP関連の報道を観ていると、
おそらくメンバーの目的は一致していない。
目的はひとつではない。
組織としての目的もあれば、
そこに所属する個々の目的も存在する。
また、組織の目的も複数あり、
個人の目的もまた複数ある。
さらに、目的は意識的に持っているものもあれば、
無意識的に持っているものもある。
というわけで、目的となりうるものは、いろいろと考えられる。
例えば、
世の中を明るくすること。
ファンを喜ばせること。
スポンサーを喜ばせること。
所属事務所を潤わせること。
といったこともあれば、
ギャラをたくさんもらうこと。
注目されること。
自分のプライドを守ること。
他のメンバーよりも認められること。
わかっている目的もあれば、
潜在的にくすぶっている目的もある。
チームとして機能したいのであれば、
重要な目的に一致をつくる必要がある。
「自分たちがチーム(組織)として存在する意味は?」
→より多くのファンを喜ばせること
メンバーの全員がこの目的を第一に優先したとしたら、
他の目的を2の次に回しながら、
チームとして機能することが可能となる。
しかし、誰かの中で優先順位が変わって、
それ以上に優先するものができているのだとしたら、
チームとして機能することは難しくなる。
どうしてもほころびが生まれるのだ。
そして、少なくとも今のSMAPは、
組織として機能するために重要な目的のところで、
一致していない。
25周年のコンサートを待ちわびている人もたくさんいるであろう。
しかし、そういう声に答えること以上に、
今は大事にしたいことが、
メンバーの誰かの中にあるのだろう。
長くなったので、続きは次回。
photo credit: Last summer via photopin (license)
SMAPの解散劇に観るチームづくりの難しさ②
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